指しゃぶりについて①
こんにちは勤務医の梅田です。
本日は、子どもの指しゃぶりが歯に及ぼす影響について、書いていきたいと思います。
今回は主に指しゃぶりによる歯列・咬合への影響について書いていきたいと思います。
その他の影響や、対応などは続編で書いていきたいと思います。
指しゃぶりは、「吸指癖」と言われています。
実はお母さんのお腹の中にいる時から、指しゃぶりは始まります。
生まれてすぐに母乳やミルクを吸う準備になっているようです。
指しゃぶりの頻度は1歳児で約3割程度、3歳児では少し減少し、2割程度になります。
大きくなっても習慣化された強い指しゃぶりが続く場合、歯列・咬合への影響が懸念されます。
それにともない、舌癖、口呼吸、構音障害などの口腔機能不全が起こりやすくなります。
そこで、特に気になるのは歯列(歯並び)、咬合(かみ合わせ)についてだと思います。
歯列に対しての影響はかなり大きいかと思います。
影響する要素としては、
○指しゃぶりの仕方(親指または他の指をどの向きでどこまで深く入れるか)
○頻度(寝付く前だけ、泣いたときだけ、日中も暇なら常に、など)
○どのくらいの時間吸っているか
○吸う強さ
○継続して吸っている期間
などの要素が、関係してきます。
それでは具体的に歯列がどうなってしまうかというところについて述べていきます。
☆狭窄歯列弓
長時間、指を吸う圧が強いと、頬の筋肉が奥歯を押して左右の奥歯の距離感が短くなってしまいます。
☆開咬
奥歯は咬んでいるのに、前歯は開いてしまっている状態で、前歯で咬み切ることができず、奥歯に負担がかかってしまう状態です。
☆反対咬合
上の歯と下の歯が逆になってしまい、反対になってしまう状態です。
☆上顎前突
反対咬合とは逆に、上の歯が前に出てきてしまう状態です。
このように、様々な歯列・咬合の異常がでできてしまう場合があります。
お子様で、指しゃぶりがなかなかやめられない、そのせいで歯並びが気になってしまうなど、どのような些細なことでも相談してください。
早期の発見で改善できることがあるかもしれません。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス