指しゃぶりについて②
こんにちは勤務医の梅田です。
今回は主に指しゃぶりによる口腔への二次的な影響について述べていきます。
歯列・咬合といった形態的変化だけではなく、口腔機能の異常にもつながってしまうのです。
たとえば開咬(形態的変化)になると、上下の歯間に隙間ができるので、唾液や食べ物などが、その隙間から漏れ出ることを防ぐために舌で隙間を塞ぐ動きが生じます。
これを異常嚥下癖(機能的変化)といいます。
異常嚥下癖によって余計に上下の歯間の隙間が増加してしまい、今度は何もしていない時にもその隙間に舌を入れてしまう癖がついてしまうことがあります。
これを舌突出癖(機能的変化)といいます。
舌突出癖によってさらに上下の前歯の隙間が広がってしまうのです。
この悪循環のループによって、状況はさらに悪化してしまうのです。
以下に様々な機能的変化について書いておきます。
○口唇閉鎖不全・口呼吸
上顎前突、下顎前突、開咬によっ
て口唇が閉じれなくなってしまう
ことにより、食事の時にご飯をこ
ぼしてしまったり、クチャクチャ
音を立ててしまうようになりま
す。
また、口呼吸になることで、さら
なる悪影響が起こってしまうこと
が考えられます。
○構音障害
サ行、タ行、ナ行、ラ行は舌尖を
上顎につけることで、発音しま
す。舌癖があると上手く発音する
ことが出来なくなります。
○舌突出癖・異常嚥下癖
○審美的影響
自分の口元が気になりコンプレッ
クスになってしまう子どももいま
す。
このように、様々な機能的な変化が起こってしまうと、悪循環になってしまいます。
お子様で、指しゃぶりがなかなかやめられない、そのせいで歯並びが気になってしまうなど、どのような些細なことでも相談してください。
早期の発見で改善できることがあるかもしれません。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス