指しゃぶりへのアプローチ
こんにちは勤務医の梅田です。
前回までは吸指癖(指しゃぶり)による影響や対応について書いてきました。
今回は最後になりますが、吸指癖(指しゃぶり)へのアプローチについて述べていきます。
お口の中の状態や、お話を聞かせていただいた情報をもとに、お子様個々に合わせたアプローチをする必要があります。
様々なアプローチはありますが、いくつかの方法を記させていただきたいと思います。
アプローチ①
やめなければいけない理由を説明する
歯列・咬合に影響を及ぼす理由を写真や絵を用いて「自分の口の中がどうなっているか?指を吸うと何が悪いか?なぜやめないといけないか?」を説明して、理解してもらえるように努めます。
自分の口の中の写真と、正常像を比較することで、客観的に何が違うかを認識してもらい、今後どのような問題が生じる可能性があるかを話します。
必要以上に不安を煽るようにしないように配慮します。
難しい場合は絵本を通して伝えることもあります。
アプローチ②
ゴールの目標日を決める
誕生日や入園・入学など子どもにとって節目のタイミングを指しゃぶりをやめるゴールの日として設定します。
今すぐにやめなければいけない状況よりも、この日までにやめないといけない状況の方が、心の準備をする期間を与えられ、子どもの気持ちを尊重できます。
アプローチ③
トークンエコノミー法
目標を達成した日には、カレンダーや表にシールを貼ったり、子どものお気に入りのスタンプを押すなど「トークン=ご褒美」を活用する方法です。
シールやスタンプを集めることで、「我慢できた」という努力が目で見えてわかり、「明日も頑張ろう」というモチベーションにもつながります。
アプローチ④
物理的に指をブロック
手袋や指サックをはめたり、サイズの大きいパジャマの袖口を縫い付けて指を隠す方法や、指に苦い薬を塗る方法などで、物理的に指しゃぶりを防止します。
ここに述べた以外にも様々なアプローチがあります。
お子様で、指しゃぶりがなかなかやめられない、そのせいで歯並びが気になってしまうなど、どのような些細なことでも相談してください。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス