萌出したての歯は要注意
こんにちは勤務医の梅田です。
「萌出したばかりの歯」について書いていきたいと思います。
はえてきたばかりの歯は弱いと聞いたことがあるでしょうか。
萌出したての幼若永久歯や露出したての歯根面には虫歯ができやすいと言われています。
お口の中に露出したばかりの歯は、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトの結晶が小さく、不純物も含まれ「脱灰」しやすい状態です。
萌出後は唾液中のミネラルイオンによりハイドロキシアパタイトの結晶が大きくなり、脱灰と再石灰化をくりかえし、不純物が除かれたりフッ化物を取り込んだりしながら「萌出後成熟」をすることで酸への抵抗性が増します。
そのため20歳を過ぎた頃からエナメル質に初発の虫歯はほとんどできなくなります。
また、露出したての歯根面の象牙質がより虫歯になりやすいのは、象牙質はエナメル質よりも結晶が小さく不純物を多く含んでいるため、酸に対する抵抗性が低いことが原因です。
そのために象牙質は臨界pHがエナメル質よりも高い値になります。
以下の歯が要注意
○萌出したばかりの乳歯
○萌出したばかりの幼若永久歯
○歯周治療や隣在歯の影響で露出したての歯根面
歯は成熟していくと虫歯のリスクが低くなります。
歯が萌出するタイミングは、ブラッシングをしっかりすることや、歯科医院での健診、できればフッ素塗布などの予防処置をしていくことをおすすめいたします。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス