歯の構造
こんにちは勤務医の梅田です。
今回は「歯の構造」について書いていきたいと思います。
歯は普段お口の中に見えている部分(歯冠部)だけでなく、歯ぐきに埋まっている部分(歯根部)もあります。
上の図を参考にしてください。
エナメル質
歯の歯冠部の表層にある構造です。
体積の約86%がハイドロキシアパタイト結晶(無機質)で、約12%が水分、約2%が有機質で構成されています。
永久歯のエナメル質の臨界pHは約5.5です。
(臨海pHとは、それ以下のpHになると脱灰がはじまる[無機質が溶け出してしまう]値です)
象牙質
体積の約45%が無機質、約30%が蛋白質、約25%が水分で構成されています。
臨海pHは約6.3です。
エナメル質よりも高い値で脱灰がはじまってしまいます。
つまり、エナメル質よりも虫歯になりやすいということになります。
セメント質
歯の根の表層を一層おおっている構造です。
歯槽骨と歯をつなげる役割を担っています。
歯髄
歯の神経や、たくさんの血管を含んでいます。
歯の神経が生きていることで、痛みを感じ、大きな問題を未然に予防してくれる防御機構になります。
また、血管があることで、免疫の機能も持っています。
歯槽骨
歯を支える骨です。
歯周病が進行すると、この歯槽骨が吸収されて歯が揺れてしまうことがあります。
このように歯といっても色々な構造の組織で成り立っています。
それぞれに問題が起こると、様々な治療法で治していく必要があります。
それなので歯の治療は複雑と感じられる方も多いかと思います。
まずは、問題が起こる前の予防が大切です。
問題が起こっていたとしても初期の段階での治療により、重症化せずにすむかもしれません。
そのためには何もなくても、数ヶ月に一回は歯科医院での定期的な健診をすることをおすすめいたします。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス