インプラントのトラブルにつながる原因
こんにちは!
河村歯科分院 院長の河村俊紀です。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
インプラントは安全性の高い治療法とはいえ、必ずしも100%安全だと言い切ることはできません。安全な治療の実現に必要な正しい処置が行われなければ、インプラントの埋入後にトラブルが起こりやすくなるのです。
インプラントのトラブルにつながる主な5つの原因
①ドリルの摩擦熱によるオーバーヒート
インプラント治療において、ドリルで顎の骨にインプラントを埋入するための穴を開ける際、ドリルの操作や注水に不手際があると、ドリリングによって発生する摩擦熱によってオーバーヒートが起こりやすくなります。それによって骨が火傷を負ったような状態になると、インプラントが骨とうまく結合しなくなってしまいます。
②埋入位置や角度が不適切
インプラント治療の安全性は、検査結果をもとに立てた計画に従い治療を行うことで高まります。ところが、手術の際に、計画通りの位置や角度にインプラントが埋入されないと、術後に噛み合わせが悪くなるせいで、インプラントに無理な力がかかるほか、インプラントが骨を突き抜けてしまうなどのトラブルが起こる可能性があります。
③インプラント周囲炎
天然歯の歯周組織が細菌に感染すると歯周病を発症するように、インプラントの周囲の組織が細菌に感染することで、歯肉の炎症やインプラントが脱落につながるインプラント周囲炎が起こります。
インプラント周囲炎は、不衛生な環境でインプラントの埋入を行ったことによる細菌への感染や、埋入後の不十分な歯磨きが原因としてあげられます。
④喫煙による術後の治癒の阻害
タバコに含まれるニコチンの影響により血管が収縮することで、インプラント埋入部分に血液や酸素が十分に行き渡らなくなるほか、喫煙の際に発生する一酸化炭素によって酸素の運搬が妨げられると、術後の治癒不全につながります。そのため、最終的に骨の結合が妨げられる、インプラント周囲炎のリスクが高まる、といったことが起こりやすくなります。
⑤外部からの強い刺激
インプラントの埋入手術の後、埋入部分に力が加わると骨との結合の妨げとなります。特に、硬い食べ物や無理な歯磨きは、治癒が認められるまで避ける必要があります。さらに、歯ぎしりや食いしばり、舌先で押したり触れたりする等の悪習癖については、治療前に歯科医師に相談し、術後の対策を検討しておく必要があります。
河村歯科 分院
入れ歯・インプラントオフィス